2016年10月27日(木)、小高生涯学習センター「浮舟文化会館」にて、「第1回小高の復興に向けた定例会」を開催しました。
日頃、小高において復興に向けた取り組みや地域づくりにご尽力されている行政区長連合会、小高区地域協議会、小高商工会、南相馬社会福祉協議会、JAふくしま未来農業協同組合の関係者の皆様にご出席いただきました。関心をもっていただいた住民の皆様や職員の方々も、傍聴にいらしていただき、どうもありがとうございました。
冒頭、田林信哉副市長からの、本定例会を「小高区で生活する上での課題をみんなで共有し、議論を積み重ねていく場としていきたい」という挨拶の後、小高復興デザインセンターからの説明、出席者の皆様を交えた議論を行いました。
1.開催趣旨、小高復興デザインセンターが掲げる復興像
東京大学窪田特任教授より、「小高の復興に向けた定例会」の開催趣旨および、小高復興デザインセンターが掲げる小高の3つの復興像とそれを実現するための協働のまちづくりのあり方について説明しました。
※小高復興デザインセンターでは、小高区地域協議会における市民の皆様をはじめとした様々な方との議論を踏まえて、小高区の復興像を掲げています。
2.これまでの活動報告
今年7月に開所して以降の小高復興デザインセンターの活動報告、および、センターが関わる「高校生による小高区への提案事業」に関する状況報告を行いました。
小高復興デザインセンターでは、これまで①多様な主体との協働・実践に向けた活動、②知識や情報、課題の蓄積と発信を行ってきました。今後も継続的な活動を行っていきたいと考えています。
「高校生による小高区への提案事業」では、これまで高校生が小高区で活躍する方へのインタビューや秋祭りへの出店などを行ってきました。
3.部会・行政区ごとのプラン
小高復興デザインセンターでは、「まちなか」「生業」「つながり」「災害リスク」というテーマごとに協働の場「部会」を設けています。さらに、部会で議論・検討された内容を踏まえて、行政区ごとに復興に向けたプランづくりを進めています。定例会の第1回目である今回は、それぞれの部会や行政区ごとのプラン策定に向けた活動方針等について説明を行いました。
4.議論
以上の小高復興デザインセンターからの説明を踏まえて、出席者の皆様からセンターの活動に対するご意見やご示唆を頂くとともに、小高の復興に向けた協働のまちづくりに関する議論を行いました。
出席者からは、「小高復興のグランドデザインとそれを実現するためのロードマップが必要」、「自助、共助、公助の考え方が大切」、「住民や行政区の意向をきちんと把握すべき。」「各自がやれることをやっていくだけでなく、失敗を恐れずに協働して取り組むことが重要」といった小高の復興に向けた全体的なご意見をいただきました。
また、放射線リスク教育に関する情報提供、まちなかの建設的な空間利用・第一次産業の後継者等に関する具体的なアイディアなど、各部会における取組みや実践に対して示唆に富む意見が出されました。
最後、田林副市長から、①部会の活動を効果的にするための住民や行政区の意向把握の重要性、②グランドデザインとその実践に向けた主体の明確化の必要性、③小高復興デザインセンターの活動インパクトを大きくするための情報発信や多様な主体との連携との重要性について指摘があり、閉会となりました。
第1回小高の復興に向けた定例会での議論をもとに、協働のまちづくり、小高復興デザインセンターの活動をより有意義なものとしていきます。
なお、こうした定例会は今後も継続的に実施していきます。第2回の日程や詳細については、決定次第ご報告いたします。