平成29年9月7日(木)、8日(金)に、つながり部会、まちなか部会をそれぞれ開催しました。
今年度、南相馬市では、復興総合計画に沿って、今後の小高区の課題解決に向けた施策を更に具体化し、市民とともにまちづくりを進めるため、「小高復興アクション・プラン」を検討しています。
今回、両部会とも、アクション・プランの目標や新規実施を目指す各施策に関して意見交換を行う第一部、各部会のテーマに関連する施策について重点的に話し合う第二部という構成で実施しました。
■つながり部会
つながり部会には、市社会福祉協議会や、サロンなどに取り組む行政区長、地域の皆さんの生活やつながりを支える活動をされている方などに参加していただきました。
第一部では、出席者の皆さんから、小高区の魅力を発信するための取り組みなどについて、提案がありました。また、昨年度から課題としてあげられている高齢者などの移動手段の確保についても、改めて課題として指摘がありました。
第二部では、市とセンターから、行政区を主体とするまちづくりを支援する「地域盛り上げ支援事業(仮)」、地域の共有スペース等の草刈を支援する事業「みんなで草刈ポイント事業(仮)」について説明・提案を行った後、意見交換を行いました。
今後、南相馬市や福祉に係る団体等で、帰還した住民の皆さんのための、よりよい支援や体制づくりに向けて検討を進めていく必要がありそうです。
草刈を支援する事業に対しては、草刈を実施する範囲や、支援の対象範囲、行政区間の連携などについて意見や提案がなされました。震災以前の行政区における人足のあり方や、震災後に新しくできたつながりなどを鑑みながら、支援のあり方を検討していくことが求められます。
■まちなか部会
まちなか部会には、まちなかの行政区長や災害公営住宅の皆さん、主にまちなかでまちづくりの実践に関わる皆さんに参加いただきました。
第一部では、小高区内でまちづくりを行う高校生団体「LLO(ライブ・ラインズ・オダカ)」の活動についての提案や、住宅支援などの移住定住促進と一体的に、小高区内での生活の基盤となる仕事の創出を目指していくことの重要性の指摘などがなされました。
第二部では、まちなかにおけるコミュニティ再生のため、空き地を市民菜園として活用する「まちなか菜園事業(仮)」や、空き地を貸しイベントスペースなどとして整備する「まちなかスペース提供事業(仮)」について提案し、意見交換を行いました。
まちなか菜園事業に対しては、菜園に参加する方の励みなったり、楽しさを感じたりすることができるような仕組みづくりや、菜園だけではなくオープンガーデンの考え方を取り入れるといった提案もありました。
まちなかスペース提供事業では、スペースが継続的に活用されるための体制づくりの必要性が指摘されました。
アクション・プランに掲げる施策については、今後も住民の皆さんの意見を伺いながら、小高区の復興に資するものとなるように、検討を進めてまいります。